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2017年9月29日金曜日

『日本経済新聞』でヴィエト・タン・ウェン『シンパサイザー』について書きました

2017年9月27日の『日本経済新聞』でヴィエト・タン・ウェン『シンパサイザー』(早川書房)について書きました。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO21424390S7A920C1MY7000/
時代は70年代のベトナムで、北のスパイである主人公はどうしても南の人々に共感してしまい身動きが取れなくなります。そもそも、フランスとベトナムの混血である彼は、常に二つの間にいて、どちらも選ぶことができません。
ヴィエト・タン・ウェン先生は、僕が南カリフォルニア大学の大学院に留学していたときの指導教員です。15年経って、まさか先生が小説家としてピュリッツァー賞を獲るとは思いもよりませんでした。しかも日本語訳まで出るとは。二つの文化の間にいる、という点では、まさにこの本の主人公はウェン先生そのものだと思います。
日本でのプロモーションもあるといいなあ。

2017年9月27日水曜日

11月15日に京都の誠光社で吉村萬壱さんとイベントをします

11月15日に京都の誠光社で吉村萬壱さんとイベントをします。
http://www.seikosha-books.com/event/2808
『今を生きる人のための世界文学案内』(立東舎)発売記念の対談ですが、吉村萬壱さんの新刊『回遊人』(徳間書店)などの話もしたいです。
吉村さんは、前衛的な小説、心に染みるエッセイと、本当に素晴らしい仕事を続けておられる書き手です。『うつぼのひとりごと』『生きていくうえで、かけがえのないこと 』(亜紀書房)など、どれもすごく良かったです。今回は吉村さんが僕の本をどう読み解いてくださるのか、とても楽しみにしています。

2017年9月22日金曜日

『フィガロ・ジャポン』でテジュ・コール『オープン・シティ』について書きました

 2017年11月号の『フィガロ・ジャポン』でテジュ・コール『オープン・シティ』(新潮社)について書きました。
http://madamefigaro.jp/
ナイジェリア人の父とドイツ人の母の間に生まれた青年が、ニューヨークを散歩しながら芸術や文学、人種について考えていきます。エッセイと小説、散文と詩の間という書き方は凄く新しい感じがします。エスニックでスタイリッシュ、というのが21世紀文学の一つの方向なのだな、ということをコールは教えてくれています。

2017年9月21日木曜日

『週刊新潮』で山下澄人『ほしのこ』について書きました

2017年9かつ28日号の『週刊新潮』で山下澄人の『ほしのこ』(文藝春秋)について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
驚くほど新鮮な文章で、星から来たという親子の暮らしが綴られていきます。一行一行が心に深く染み込んでくる、とても素晴らしい作品です。

2017年9月20日水曜日

10月26日に下北沢B&Bで阿部公彦さんと対談をします

2017年10月26日の夜7時から、下北沢B&Bで阿部公彦さんと対談をします。入場料は1500円+ワンドリンクです。
http://bookandbeer.com/event/20171026_abetoko/
これは阿部公彦『名作をいじる』、都甲幸治『今を生きる人のための世界文学案内』(共に立東舎)の刊行記念イベントです。ご興味があれば。


2017年9月19日火曜日

新刊『今を生きる人のための世界文学案内』(立東舎)が出ます

2017年10月13日に立東舎から新刊『今を生きる人のための世界文学案内』が発売されます。
https://goo.gl/tCDX8R
すでにアマゾンでは予約可能です。『本の雑誌』での連載から『現代思想』『ユリイカ』などに書いたエッセイ、書評、書き下ろしなど様々な文章が詰まっています。
久しぶり読み返したものもありますが、けっこう一貫性があるもんだな、と自分でも驚きました。ご興味があれば。

2017年9月18日月曜日

『週刊新潮』で上田岳弘『塔と重力』について書きました

『週刊新潮』2017年8月31日号で上田岳弘の『塔と重力』について書きました。
https://www.bookbang.jp/review/article/537215
読んでみて本当にすごい作品だと思いました。ウェブの話と身体の話を同時にしているところがとても信用できます。現代の感覚をそのまま掴んで作品にしている、希有な作家です。