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2017年6月16日金曜日

『週刊新潮』で金井美恵子『カストロの尻』について書きました

『週刊新潮』2017年6月22日号で金井美恵子の『カストロの尻』(新潮社)について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
金井美恵子の作品というと難しい印象がありますが、決してそんなことはありません。繊細な身体感覚や戦前の両親の記憶など、読者にとって、読む喜びに満ちた記述が続いていきます。普段の読書よりもじっくりと速度を落として読むことで、金井美恵子の文章をだんだんと味わえるようになるでしょう。
本作には、言語批判や社会批判など様々な要素が詰まっています。多様な読みを誘い込むテクストを織りなす彼女の力量は圧倒的です。

2017年6月15日木曜日

7月18日にロバート・ハリスさんと対談します

7月18日の午後7時から、代官山のライブハウス『晴れたら空に豆まいて』でロバート・ハリスさんと対談します。タイトルは「Exilesと越境文学」です。
http://mameromantic.com/?p=53034
入場料は前売り3000円、当日3500円+1ドリンク600円ですが、学生料金ではいずれも1000円引きになります。
ロバート・ハリスさんは旅、海外生活、文学等に関するエッセイや小説を多数書いていらっしゃいます。『アウトサイダーの幸福論』(集英社新書)、『人生100のリスト』(講談社α文庫)、『ワイルドサイドを歩け』(講談社α文庫)など読みましたが、どれも震えるほど面白いです。
やんちゃで男臭いイメージのハリスさんですが、僕としては、ヤノフのプライマル療法で鬱を克服した話や、男が泣いたっていいじゃないか、という男性論、シドニーのゲイタウン、ダーリングハーストで書店をやっていた時の話など、すごく興味があります。こういう方が現在の日本にいてくださるのは本当にありがたいことだと思います。

2017年6月6日火曜日

『群像』で町田康さんと対談しています

『群像』2017年7月号で町田康さんと、新作『ホサナ』を巡って対談しています。
http://gunzo.kodansha.co.jp/48080/49399.html
町田さんか5年の歳月を費やして書いた大作『ホサナ』では、宗教的な次元から人間と動物の関係についての問いまで、多様な主題が扱われています。言葉遊びや笑いも豊富で、まさに読書の喜びに満ちた作品です。対談ではこの一筋縄ではいかない作品について、町田さんが詳細に語ってくださっています。『ホサナ』という迷路に迷いこんだ読者にとって、この対談は一つの導きの糸となっているのではないでしょうか。