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2017年10月15日日曜日

『たべるのがおそい』vol.4にエッセイを書きました

『たべるのがおそい』vol.4(書肆侃々房)にエッセイを書きました。
http://www.kankanbou.com/kankan/index.php?itemid=823
タイトルは「読んでいて涙が出る本」です。
主に末井昭『結婚』(平凡社)、今村夏子『こちらあみ子』(ちくま文庫)、戌井昭人『俳優・亀岡拓次』(文春文庫)について書きました。どもれいいなあ。
とはいえ、パク・ミンギュ『ピンポン』(白水社)、アダム・スミス『道徳感情論』(日系BPクラシックス)、千石剛賢『父とは誰か、母とは誰か』(春秋社)、フレデリック・ダグラス『アメリカの奴隷制を生きる』(彩流社)、ヘンリー・ジェイムズ『デイジー・ミラー』(新潮文庫)、アレクシス・ド・トクヴィル『アメリカのデモクラシー』(岩波文庫)なんかの話もちょっとずつしています。
書肆侃々房は福岡の熱い出版社です。今村夏子『あひる』なんてすごかった。こないだは澤西祐典さんの『別府フロマラソン』なんて素敵な本も出してくれました。
東京にないからこそできることってたくさんあるんだなあ、ということをはっきりと教えてくれる会社です。

2017年10月9日月曜日

『文學界』11月号に「村上春樹以降 アメリカにおける現代日本文学」を書きました

2017年11月号の『文學界』に「村上春樹以降 アメリカにおける現代日本文学」を書きました。
http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/
英語圏でも日本文学なら村上春樹が圧倒的に読まれているはずだ、と思いがちですが、実は谷崎・三島・夏目などの日本近代文学などもまだまだ強いし、ライトノベルやミステリーなど、他にも多様な作品が英語圏の読者に選ばれています。
書店売り上げランキングや英語圏の文学賞、書評などを見ながら、実際に読まれているのはどういう作品か、そしてどういうものが高い評価を受けているのかを探りました。

2017年10月8日日曜日

温又柔さん・中村和恵さん・秋草俊一郎さんとのシンポジウムが『すばる』に載りました

温又柔さん・中村和恵さん・秋草俊一郎さんとやったシンポジウムが2017年11月号の『すばる』に載りました。
http://subaru.shueisha.co.jp/
温さんは自作『真ん中の子供たち』の話、中村さんはインドのお母さん、秋草さんはナボコフと、三人とも全然違うのに、読んでみればどこかでつながっている、という不思議な面白さのある原稿になっています。ご興味があれば。

2017年10月7日土曜日

10月6日のNHKニュースおはよう日本に出演しました

10月6日のNHKニュースおはよう日本に出演しました。
http://www.nhk.or.jp/ohayou/
朝の7時10分頃です。録画による出演で、イシグロの作品には日本の読者にも親しみやすい感覚が流れているのではないか、という話をしました。
日本語と英語、日本とイギリスなどいろいろな境界を越えながら、夢・過去・目の前の出来事など、多様な現実の在り方を模索していく彼の作品は、現代世界文学の最先端でありながら、小説を読むことにあまり慣れていない読者にも入りやすい面白さがあります。
これを機会に彼の読者が増えるととても嬉しいです。

2017年10月6日金曜日

10月5日のNHKニュースウォッチ9に出演しました

2017年10月5日のNHKニュースウォッチ9に出演して、今年のノーベル文学賞受賞者であるカズオ・イシグロについて話しました。
http://www4.nhk.or.jp/nw9/
特に大好きな作品『充たされざる者』(ハヤカワepi文庫)の話をすることができて良かったです。
桑子アナ・有馬アナ、そして担当の河合記者など、関わっている全員が優れた、お心配りのある方ばかりで、気持ちよく仕事することができました。スタッフのみなさん、見てくださった方々、どうもありがとうございました。

2017年10月5日木曜日

CURIOSITY 2にロング・インタビューが載っています

CURIOSITY 2という、山木悠さんが様々な人のインタビューを集めた本に、僕のインタビューが掲載されています。
http://diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK187
https://www.amazon.co.jp/CURIOSITY2-%E5%B1%B1%E6%9C%A8%E6%82%A0/dp/4866470348
すでにアマゾンでは予約できるようです。
幅允孝さんなど、様々な優れた方と載ることかできて嬉しいです。
山木さんには僕の訳したジョン・ファンテ『塵に訊け!』(DHC、絶版)への熱い思いをぶつけていただきました。留学中の困難な時期にがんばって翻訳をして良かったです。この勢いもあってか、Them Magazineの次の号には、ジョン・ファンテを扱った少し長めのエッセイも書くことができました。山木さん、どうもありがとうございます。
またどこかから『塵に訊け!』が復刊されるといいなあ。

2017年9月29日金曜日

『日本経済新聞』でヴィエト・タン・ウェン『シンパサイザー』について書きました

2017年9月27日の『日本経済新聞』でヴィエト・タン・ウェン『シンパサイザー』(早川書房)について書きました。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO21424390S7A920C1MY7000/
時代は70年代のベトナムで、北のスパイである主人公はどうしても南の人々に共感してしまい身動きが取れなくなります。そもそも、フランスとベトナムの混血である彼は、常に二つの間にいて、どちらも選ぶことができません。
ヴィエト・タン・ウェン先生は、僕が南カリフォルニア大学の大学院に留学していたときの指導教員です。15年経って、まさか先生が小説家としてピュリッツァー賞を獲るとは思いもよりませんでした。しかも日本語訳まで出るとは。二つの文化の間にいる、という点では、まさにこの本の主人公はウェン先生そのものだと思います。
日本でのプロモーションもあるといいなあ。

2017年9月27日水曜日

11月15日に京都の誠光社で吉村萬壱さんとイベントをします

11月15日に京都の誠光社で吉村萬壱さんとイベントをします。
http://www.seikosha-books.com/event/2808
『今を生きる人のための世界文学案内』(立東舎)発売記念の対談ですが、吉村萬壱さんの新刊『回遊人』(徳間書店)などの話もしたいです。
吉村さんは、前衛的な小説、心に染みるエッセイと、本当に素晴らしい仕事を続けておられる書き手です。『うつぼのひとりごと』『生きていくうえで、かけがえのないこと 』(亜紀書房)など、どれもすごく良かったです。今回は吉村さんが僕の本をどう読み解いてくださるのか、とても楽しみにしています。

2017年9月22日金曜日

『フィガロ・ジャポン』でテジュ・コール『オープン・シティ』について書きました

 2017年11月号の『フィガロ・ジャポン』でテジュ・コール『オープン・シティ』(新潮社)について書きました。
http://madamefigaro.jp/
ナイジェリア人の父とドイツ人の母の間に生まれた青年が、ニューヨークを散歩しながら芸術や文学、人種について考えていきます。エッセイと小説、散文と詩の間という書き方は凄く新しい感じがします。エスニックでスタイリッシュ、というのが21世紀文学の一つの方向なのだな、ということをコールは教えてくれています。

2017年9月21日木曜日

『週刊新潮』で山下澄人『ほしのこ』について書きました

2017年9かつ28日号の『週刊新潮』で山下澄人の『ほしのこ』(文藝春秋)について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
驚くほど新鮮な文章で、星から来たという親子の暮らしが綴られていきます。一行一行が心に深く染み込んでくる、とても素晴らしい作品です。

2017年9月20日水曜日

10月26日に下北沢B&Bで阿部公彦さんと対談をします

2017年10月26日の夜7時から、下北沢B&Bで阿部公彦さんと対談をします。入場料は1500円+ワンドリンクです。
http://bookandbeer.com/event/20171026_abetoko/
これは阿部公彦『名作をいじる』、都甲幸治『今を生きる人のための世界文学案内』(共に立東舎)の刊行記念イベントです。ご興味があれば。


2017年9月19日火曜日

新刊『今を生きる人のための世界文学案内』(立東舎)が出ます

2017年10月13日に立東舎から新刊『今を生きる人のための世界文学案内』が発売されます。
https://goo.gl/tCDX8R
すでにアマゾンでは予約可能です。『本の雑誌』での連載から『現代思想』『ユリイカ』などに書いたエッセイ、書評、書き下ろしなど様々な文章が詰まっています。
久しぶり読み返したものもありますが、けっこう一貫性があるもんだな、と自分でも驚きました。ご興味があれば。

2017年9月18日月曜日

『週刊新潮』で上田岳弘『塔と重力』について書きました

『週刊新潮』2017年8月31日号で上田岳弘の『塔と重力』について書きました。
https://www.bookbang.jp/review/article/537215
読んでみて本当にすごい作品だと思いました。ウェブの話と身体の話を同時にしているところがとても信用できます。現代の感覚をそのまま掴んで作品にしている、希有な作家です。

2017年8月3日木曜日

9月3日にB&Bで温又柔さんとイベントをします

2017年9月3日にB&Bで作家の温又柔さんとイベントをします。
http://bookandbeer.com/event/20170903_mannaka/
タイトルは「世界文学の真ん中へ」で、主に温さんの新刊『真ん中の子どもたち』について話します。
温さんの本はどれもすごく素晴らしくて大好きです。『来福の家』(白水Uブックス)なんて本当にいいですよね。エッセイ集『台湾生まれ 日本語育ち』(白水社)で日本エッセイストクラブ賞を獲り、そして今回『真ん中の子どもたち』(集英社)で芥川賞候補と、最近の温さんの勢いは凄まじい。
でもどの作品も読んでみると、一つ一つの経験の中からじっくりと思索を積み上げてきている方だというのが良くわかります。今回はそうした、温さんの深い想いみたいなものをじっくりと聞く機会になれば嬉しいです。

2017年7月31日月曜日

『公研』6月号で木村榮一さんと対談しました

『公研』2017年6月号で翻訳家・スペイン語圏文学者の木村榮一さんと対談しました。
http://www.koken-seminar.jp/back.htm
木村榮一さんはマルケスやボルヘスなど、ラテンアメリカ文学の主要な作家達の作品を訳している高名な翻訳家です。さらには、リャマサーレスやビラ=マタスなど、現代スペイン文学にもフィールドを広げています。
今回は文学・人生・仕事など様々な面について縦横無尽にお話しいただきました。オープンで本当に面白い方ですね。木村さんからいただいたたくさんの貴重な言葉が心に残っています。

2017年7月30日日曜日

『すばる』で谷崎由依『囚われの島』について書きました

『すばる』2017年8月号で谷崎由依さんの『囚われの島』(河出書房新社)について書きました。
http://subaru.shueisha.co.jp/
養蚕を軸に、百年前の村と現代の東京が繋がります。それで明らかにされるのは、いかに近代化したように見える現代の会社も相変わらずのムラの論理に支配されており、その中で女性は踏みにじられ続けている、という事実です。
民俗学的な幻想を交えた本作では、様々なレベルでこの一世紀を生きた女性たちの苦しみと喜びが鋭く暴かれていきます。邪悪な父親との闘いを描いた谷崎さんは勇敢な書き手だと思いました。

2017年7月29日土曜日

7月12日に熊本県立人吉高校で講演をしました

2017年7月12日に熊本県立人吉高校で講演をしました。タイトルは「田舎の高校から世界文学へ」です。
http://sakura1.higo.ed.jp/sh/hitoyoshi/
みんなすごく熱心に話を聞いてくれました。終わった後も質問が次々と出て、気づいたら1時間くらいも経っていました。先生も生徒もすごく熱心で、その姿勢には僕の方が多くを学びました。
ついでに人吉の温泉に入り、旅館にも泊まったのですが、とてもいいところでした。東京にいるとなかなかあそこまでゆったりとはできません。また行きたいなあ。

8月26日に下平尾直さんと東京堂でイベントをやります

2017年8月26日に共和国代表で編集者の下平尾直さんと神田の東京堂でイベントをやります。タイトルは「狂気の読み屋と世界文学を読む」です。

https://note.mu/emi_kobayashi/n/nd615ac5e9643

学生時代、本好きの友達とだらだら書店の棚を巡るのが楽しみでした。教育と思わぬ発見の場所だったと思います。このオーサービジットプログラム「書店を著者と巡る」と言う一連のイベントは、様々な書き手が書店の棚を巡りながら、本についておしゃべりをする、という企画です。こういう企画は初めてなので楽しみです。今回は僕は外国文学の棚を主に回ろうと思っています。
このプログラム、全部で5つの企画があります。以下の通りです。

参加費無料/各回15名募集
08/13 15時~ 河野真太郎×伊澤高志「英文学と恋愛を読む」
08/20 15時~ 戸谷洋志 「哲学としてのポップカルチャーを読む」
08/26 16時~ 都甲幸治×下平尾直「狂喜の読み屋と世界文学を読む」
10/01 15時~ 藤田直哉×長瀬千雅「アートフェスを読む」
10/21 15時~ 江川純一×佐々木雄大「聖なるものを読む」
https://note.mu/emi_kobayashi/n/n299dc0eb80da

ご興味がある方、どしどしご応募くださいね。

2017年7月24日月曜日

『週刊新潮』で 今村夏子『星の子』について書きました

2017年7月20日号の『週刊新潮』で 今村夏子『星の子』について書きました。ここで全文を読むことができます。
https://www.bookbang.jp/review/article/535303
今回は惜しくも芥川賞を逃してしまいましたが、今村夏子の素晴らしさはそんなことでは揺るぎません。今回の作品では両親が宗教にはまるという難しい設定ですが、主人公の少女の、ひょうひょうとしたユーモアのある語りは健在です。家族とは何か、愛とは何かなどについて考えさせられる傑作です。

2017年7月23日日曜日

『週刊新潮』で パク・ミンギュ『ピンポン』について書きました

2017年6月29日号の『週刊新潮』で パク・ミンギュ『ピンポン』(白水社)について書きました。ここで全文を読むことができます。
https://www.bookbang.jp/review/article/534158
『カステラ』や『亡き王女のためのパヴァーヌ』など、翻訳された作品はすべて名作揃いのミンギュですが、この『ピンポン』もすごいです。いじめの話なのにおしゃれで、ユーモアがあって、おまけに深い。現代韓国文学って本当にいいですよね。斎藤真理子さんの訳もいつもどおり素晴らしいです。お奨め。


2017年7月21日金曜日

『世界の8大文学賞』韓国語版出ました

以前リットーミュージックから出ました『世界の8大文学賞』韓国語版が発売されました。
見本をいただきましたが、上品で良い感じの作りです。嬉しすぎて、数少ないハングルの知識を総動員しながら、意味も分からぬまま音読しています。
現代韓国文学は、パク・ミンギュさん、ハン・ガンさんを初めとして、素晴らしい作家がたくさんいます。今まで僕は彼らから多くを受け取ってきました。こうした国にも自分の本を必要としている人がいるというのは感慨深いです。ひたすら感謝しかありません。

2017年6月16日金曜日

『週刊新潮』で金井美恵子『カストロの尻』について書きました

『週刊新潮』2017年6月22日号で金井美恵子の『カストロの尻』(新潮社)について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
金井美恵子の作品というと難しい印象がありますが、決してそんなことはありません。繊細な身体感覚や戦前の両親の記憶など、読者にとって、読む喜びに満ちた記述が続いていきます。普段の読書よりもじっくりと速度を落として読むことで、金井美恵子の文章をだんだんと味わえるようになるでしょう。
本作には、言語批判や社会批判など様々な要素が詰まっています。多様な読みを誘い込むテクストを織りなす彼女の力量は圧倒的です。

2017年6月15日木曜日

7月18日にロバート・ハリスさんと対談します

7月18日の午後7時から、代官山のライブハウス『晴れたら空に豆まいて』でロバート・ハリスさんと対談します。タイトルは「Exilesと越境文学」です。
http://mameromantic.com/?p=53034
入場料は前売り3000円、当日3500円+1ドリンク600円ですが、学生料金ではいずれも1000円引きになります。
ロバート・ハリスさんは旅、海外生活、文学等に関するエッセイや小説を多数書いていらっしゃいます。『アウトサイダーの幸福論』(集英社新書)、『人生100のリスト』(講談社α文庫)、『ワイルドサイドを歩け』(講談社α文庫)など読みましたが、どれも震えるほど面白いです。
やんちゃで男臭いイメージのハリスさんですが、僕としては、ヤノフのプライマル療法で鬱を克服した話や、男が泣いたっていいじゃないか、という男性論、シドニーのゲイタウン、ダーリングハーストで書店をやっていた時の話など、すごく興味があります。こういう方が現在の日本にいてくださるのは本当にありがたいことだと思います。

2017年6月6日火曜日

『群像』で町田康さんと対談しています

『群像』2017年7月号で町田康さんと、新作『ホサナ』を巡って対談しています。
http://gunzo.kodansha.co.jp/48080/49399.html
町田さんか5年の歳月を費やして書いた大作『ホサナ』では、宗教的な次元から人間と動物の関係についての問いまで、多様な主題が扱われています。言葉遊びや笑いも豊富で、まさに読書の喜びに満ちた作品です。対談ではこの一筋縄ではいかない作品について、町田さんが詳細に語ってくださっています。『ホサナ』という迷路に迷いこんだ読者にとって、この対談は一つの導きの糸となっているのではないでしょうか。

2017年5月27日土曜日

『波』で川上未映子・村上春樹『みみずくは黄昏に飛びたつ』書評書きました

『波』2017年6月号で川上未映子・村上春樹『みみずくは黄昏に飛びたつ』の書評を書きました。ここで全文を読むことができます。
http://www.shinchosha.co.jp/book/353434/#b_review
これほど楽しげに、縦横無尽に話す村上春樹がかつていたでしょうか。そのすべてはインタビュアーである川上未映子の驚異的な力量によるものです。誠実に語り続ける村上春樹、その言葉を見事に引き出していく川上未映子。読み終えて、この二人には尊敬以外の気持ちを抱くことができませんでした。強くお勧めします。

2017年5月20日土曜日

『週刊新潮』で 松浦理英子『最愛の子ども』について書きました

『週刊新潮』2017年5月25日号で 松浦理英子の『最愛の子ども』(文藝春秋)について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
かつて『葬儀の日』『セバスチャン』など素晴らしい作品を書いている松浦理英子ですが、その魅力は現在も変りません。女子高生3人が織りなす愛の関係をクラスメートが見つめる、という甘やかなストーリーに、家族の問題や暴力といった暗い現実が陰を差します。『親指Pの修行時代』だけは読んだな、という人にも自信を持ってお奨めできます。

2017年4月22日土曜日

4月27日に京都で藤野可織さんと対談をします

2017年4月27日に京都精華大学で藤野可織さんと対談をします。
時間は14時40分から、場所は精華大学黎明館L-002です。
http://www.kyoto-seika.ac.jp/about/access/
どなたでも予約無し、しかも無料で入場することができます。課題作品がありまして、それは最近文庫で出た『ファイナルガール』(角川文庫)冒頭の短篇「大自然」です。とても良い作品ですよ。
お近くにお住まいで、なおかつご興味のある方、どうぞよろしくお願いいたします。
以下は藤野さんが作成してくれた告知文です。


精華大学の授業「文章表現」に、都甲幸治さんがいらしてくださいます。私の短篇「大自然」
(『ファイナルガール』所収)を中心に、いろいろなお話をさせていただこうと思っています。
学生さんはもちろん、学外の方にもご自由にご参加いただけます。予約はいりません。
【日時】4/27(木)14:40〜
【場所】精華大学 黎明館L-002
どうぞよろしくお願いいたします。

町田康さんとのイベント、満席になりました

2017年5月21日、神奈川県大磯のマグネットでのイベント、満席になりました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。

2017年4月21日金曜日

町田康さんとのイベント、予約始まりました

すでに書いたように、2017年5月21日に神奈川県大磯のマグネットというカフェで町田康さんと対談をします。申し込みはメールで、予約が始まりました。
info@daigakkou.jp
詳細は以下のアドレスで。
https://www.facebook.com/magnet.oiso/
時間は15時半からで、戌井昭人さんの『ぴんぞろ』(講談社文庫)について語り合います。参加する方は、できれば『ぴんぞろ』を読んできてください。

2017年4月20日木曜日

『北海道新聞』でオースター『冬の日誌』について書きました

『北海道新聞』2017年4月16日号書評欄でポール・オースターの『冬の日誌』について書きました。「身体の自伝」と銘打たれた本書は、とても印象的なものとなっています。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/cont/books/2-0112410.html
ここで全文を読むことができます。ご興味があれば。

2017年4月12日水曜日

郭南燕先生講演の動画がアップされました

郭南燕先生講演「志賀直哉の文学:外国語からの養分」の動画がアップされました。
僕はコメンテーターとして講演の最後に少々お話ししております。ご興味があれば。

http://www.i-house.or.jp/programs/nichibunihj20170120/

2017年4月8日土曜日

『週刊新潮』で多和田葉子『百年の散歩』について書きました

『週刊新潮』2017年4月13日号で多和田葉子さんの『百年の散歩』について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
ベルリンを歩きながら、日本語とドイツ語の境界を越えて散歩がどんどんと拡がっていきます。そのうち、効率や生産性といったものとは正反対の散歩こそが人類の希望だ、みたいな気持ちにまでなってしまいました。とても良い本です。

2017年4月3日月曜日

『村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事』に解説を書きました

2017年3月27日発売の『村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事』(中央公論新社)に解説を書きました。
http://www.chuko.co.jp/tanko/2017/03/004967.html
タイトルは「教養主義の終りとハルキムラカミ・ワンダーランド」です。
1970年代の終わりから村上春樹が始めた翻訳の意義について、当時の資料を見ながら考察しました。ご興味があれば。

2017年3月30日木曜日

5月21日に町田康さんと対談をします

2017年5月21日に神奈川県大磯のマグネットというカフェで町田康さんと対談をします。
https://www.facebook.com/magnet.oiso/
時間は15時半からで、戌井昭人さんの『ぴんぞろ』(講談社文庫)について語り合います。参加者の方も読んで出席した方が楽しいですよ。
申し込みは4月20日からで、メールでの応募になります。アドレスは
info@daigakkou.jp
です。ご興味があれば。

2017年3月11日土曜日

3月28日に東京外国語大学で村上春樹の翻訳について話します

2017年3月28日に東京外国語大学で村上春樹の翻訳について話します。
https://www.facebook.com/crosslingualnetwork
新刊『村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事』(3月17日刊、中央公論新社)に収録されている僕のエッセイに基づいて話をします。

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世界文学・語圏横断ネットワーク 第6回研究集会

日程:2017年3月28日
会場:東京外国語大学 研究講義棟2F 226教室

① 10:30-12:00 自由テーマ
司会:山口裕之
国重 裕(龍谷大学)「亡命体験と声の記憶——ベトナム出身のフランス語作家たちを例に」
マリ―・ノエル・ボーヴィウー(リヨン第三大学大学院)「フランスと日本におけるモダンな簡潔——1920年代の「コント」」

② 13:00-15:30「エクストラテリトリアルの文学——脱領域・脱構築・脱半球」
今福龍太(東京外国語大学)/土田知則(千葉大学)/茅野裕城子(作家)
巽孝之(慶應義塾大学):司会

③ 15:45-18:45「翻訳について考える」
澤田 直(立教大学)「愛を翻訳するとき、日本とフランスの間で」
都甲幸治(早稲田大学)「教養主義の終りとハルキムラカミ・ワンダーランド――村上春樹の翻訳」
金子奈美(東京外国語大学大学院)「バスク語文学における創作と翻訳——文学作品における翻訳の表象をめぐる予備的考察」
加藤ダニエラ(京都工業繊維大学)「翻訳における自然の「トランスカルチュレーション」——『方丈記』の英語訳」
久野量一(東京外国語大学)「キューバ作家の英語創作」:司会

『週刊新潮』で古井由吉『ゆらぐ玉の緒』について書きました

『週刊新潮』2017年3月16日号で古井由吉『ゆらぐ玉の緒』について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
現代語で書かれているにもかかわらずゆっくりと読むことを要求する文体で古井由吉は、複数の人が記憶の中で重なっていく世界を立ち上げます。日本や中国、西洋の古典の深い読みを通じて生まれた彼の文章は現代日本文の最高峰だと言えるでしょう。
繰り返されるのは空襲や草花への想いで、その反復に強いリアリティを感じました。素晴らしい作品です。

3月30日追記
ここで全文が読めます。
https://www.bookbang.jp/review/article/527793

2017年3月8日水曜日

『文學界』4月号で松浦寿輝『名誉と恍惚』について書きました

『文學界』2017年4月号で松浦寿輝『名誉と恍惚』について書きました。
http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/
この八百ページ近い大作で1930年代の上海が見事に蘇ります。それは同時に、現代の日本とは何かという問いかけでもあるでしょう。フランスを中心としたヨーロッパ研究の印象が強い松浦寿輝ですが、アジアについてもこんなに考えていたんだと気づかされる力作です。しかも読んでいてひたすら面白い。純文学好きも、ミステリー好きも、はてまた歴史好きも、全員が満足できる作品になっています。

『英語教育』03月号にジャッキー・ケイ『トランペット』について書きました

『英語教育』2017年03月号にジャッキー・ケイの『トランペット』について書きました。
http://www.taishukan.co.jp/book/b280745.html
亡くなった父親が実は女性だった、というところから始まる衝撃の物語『トランペット』ですが、問いかけるものは静かで深いです。血の繋がらない親子は果たして何も受け継げないのか。家族とはもっと広いものなんじゃないか、など様々なことを考えさせられます。男性でなければ、女性でなければ、と狭く考えるのをやめることで楽になれる部分が確実にあるなあ、と気づかされるという点でとても優れた作品だと思います。

3月12日に中村和恵さん・温又柔さん・秋草俊一郎さんとシンポジウムやります

2017年3月12日の午後3時から、東京大学の駒場キャンバスで中村和恵さん・温又柔さん・秋草俊一郎さんとシンポジウムやります。僕は司会です。
タイトルは「複数の言語、複数の文学」で、いろいろと面白い話が聞けそうです。ご興味があれば。

『中央公論』3月号で藤井光さんと対談しています

『中央公論』2017年3月号で藤井光さんと対談しています。
http://www.chuko.co.jp/chuokoron/newest_issue/
タイトルは「アメリカ文学がアメリカを語らなくなった」です。
このほかに僕はエイミー・ヘンペル超短篇「オヘア空港発の乗り継ぎ便に間に合わなかった方々へ」を訳しています。ご興味があれば。

2017年2月10日金曜日

『週刊新潮』に金原ひとみ『クラウドガール』書評書きました

『週刊新潮』2017年2月16日号に金原ひとみ『クラウドガール』の書評を書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
金原さんは『蛇にピアス』以来、大好きな作家です。今回の作品では、裏切りを重ねる彼氏とどうしても分かれられない妹と、どうしても彼氏との関係を近づけることのできない妹を扱っています。ほどよい距離感って本当に難しいですよね。金原さんの小説というとハードな印象がありますが、実はいつも、現代を生きている誰にでも当てはまる大事なことをテーマにしている気がします。

2017年1月24日火曜日

2月26日に福岡で岸本佐知子さんと対談をします

2017年2月26日に福岡のRethink Booksで岸本佐知子さんと対談をします。
http://rethinkbooks.jp/event/2239
タイトルは「ふたりの翻訳家が語り倒す、翻訳、書評、海外文学」で、読んで面白かった本の話や翻訳の話をしようと思っています。お近くに住んでいてご興味のある方はぜひ。

2017年1月22日日曜日

タナハシ・コーツ『世界と僕のあいだに』解説書きました

タナハシ・コーツ著『世界と僕のあいだに』(池田年穂訳、慶應大学出版会)の解説を書きました。
http://www.keio-up.co.jp/kup/gift/coates.html
こごて一部を読むことができます。
タイトルは「新たなフランツ・ファノン」です。ご興味があれば。

2017年1月19日木曜日

『英語教育』02月号にアディーチェ『アメリカーナ』について書きました

『英語教育』2017年02月号にアディーチェ『アメリカーナ』について書きました。
http://www.taishukan.co.jp/book/b279149.html
『アメリカにいる、きみ』なと素晴らしい短編集で人気のアディーチェですが、とうとう新作長編『アメリカーナ』が出ました。まえの長編2つ『パープル・ハイビスカス』『半分のぼった黄色い太陽』とは違って、舞台がナイジェリア、アメリカ、イギリスと複数になっています。
しかもアメリカの描写がすごい。アメリカ出身ではない黒人、という立場から、アメリカの人種差別の状況を客観的に分析しています。これが鋭い。生活しているだけに、内部から考えることが出来ています。もちろん物語としても優れたエンタテインメントです。お勧め。

2017年1月18日水曜日

『英語教育』01月号にクッツェー『イエスの学校時代』について書きました

『英語教育』2017年01月号にJ. M. クッツェー『イエスの学校時代』について書きました。
http://www.taishukan.co.jp/book/b272855.html
前作『イエスの幼子時代』では欲望の存在しない奇妙な国にやってきた少年と男性が少年の母親を探す話でした。最後、学校から逃げ出して家族で旅に出るところで終わっていましたが、本作は別の街で新たな人生を始める、というものです。そのなかで重要になるのがダンスで、言葉を超えたものに向かうクッツェーの試みが展開されています。とても面白い作品ですね。果たして第3巻も出るんでしょうか。

2017年1月17日火曜日

『英語教育』12月号にエイミー・ヘンペルについて書きました

『英語教育』12月号にエイミー・ヘンペル『短編集』について書きました。
http://www.taishukan.co.jp/book/b253206.html
極端に寡作な彼女ですが、かつてレイモンド・カーヴァーを育てたゴードン・リッシュの薫陶を受けた作品は研ぎ澄まされた詩のような読後感があります。チャック・パラニュークやリック・ムーディが絶賛していることからも彼女の作品の魅力はわかるでしょう。

2017年1月14日土曜日

『週刊新潮』に木村友祐『野良ビトたちの燃え上がる肖像』書評書きました

2017年1月17日号の『週刊新潮』に木村友祐『野良ビトたちの燃え上がる肖像』の書評を書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
河原という最も弱い立場の人々が集まる場所に視点を置いたとき、現代日本の姿が鮮やかに浮かび上がります。きらびやかな都市の片隅で見えないことになっているものを直視すること。文学の古くからのあり方が、とても新しい作品として結実していると思いました。
2011年を境に、日本文学は大きな転換を果たしていることがわかる小説になっています。星野智幸『呪文』が好きな人はぜひ。

ここで全文が読めます。
http://www.bookbang.jp/review/article/524576

2017年1月10日火曜日

『世界の8大文学賞』前書きが公開されました

ガジェット通信というサイトで『世界の8大文学賞』前書きが公開されました。
http://getnews.jp/archives/1588087
ご興味があれば。

2017年1月8日日曜日

『本の雑誌』12月号の新刊めったくたガイド書きました

 『本の雑誌』2016年12月号の新刊めったくたガイド書きました。
http://www.webdoku.jp/
取り上げたのは以下の三冊です。

温又柔『来福の家』(白水uブックス)
金仁淑『アンニョン、エレナ』(書肆侃々房)
内澤旬子『漂うままに島に着き』(朝日新聞出版)

温又柔の『来福の家』復刊はとにかくめでたいです。日本人とは何か、日本語とは何かという問いと、実際に日本で外国人として生きていくということが正面から組み合った、優れた作品になっています。特に「幸去幸来歌」はお勧め。現代の日本文学がどこまで来ているのかが良くわかる作品です。
金仁淑『アンニョン、エレナ』が翻訳されたのは素晴らしい。現代の韓国文学に如何に多国籍な声か響いているかが良くわかる作品です。アメリカに渡った親戚、ポルトガルから届いた、異父妹からの手紙。書肆侃々房という福岡の出版社から出ているのもいいですね。ここは現代歌人のシリーズを出したり、今村夏子の新作『あひる』を出したりと、とても意欲的です。
内澤旬子『漂うままに島に着き』は東京に嫌気がさした著者が小豆島に移住し、気持ちのいい人生を手に入れるまでの顛末が綴られています。これを読むと、東京が中心という考え方がいかに古くさいものかが良くわかります。『世界屠畜紀行』『身体のいいなり』など、内澤さんの仕事は現代社会で見えないことになっているものを引き出すのが上手いですよね。どれも名著です。