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2015年8月15日土曜日

又吉直樹『火花』書評書きました

共同通信に、又吉直樹『火花』の書評書きました。
http://www.oita-press.co.jp/1002000000/2015/08/09/KA20150724DH1424300010
全国の地方紙に掲載されています。
話題を集めている『火花』ですが、作品そのものの内容についての批評は意外と少ないようです。ですが実際に読んでみると、人間の世界を超越したイメージや、性の境界線が曖昧になる部分など、興味深い思考が息づいています。芸術論としての漫才、技術でもだめ、勢いでもだめ、両者のバランスでもだめ、ただ直感を研ぎ澄ませていくことだけが大切だ、というのは真理だと思いました。
書評では書き切れませんでしたが、沖縄二世の文学という面からも考察できるのではないかと思います。