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2015年12月31日木曜日

『本の雑誌』12月号新刊めったくたガイド書きました

『本の雑誌』2015年12月号の新刊めったくたガイドを書きました。
http://www.webdoku.jp/
選んだ本は以下のとおりです。

ジュンパ・ラヒリ『別の言葉で』中嶋浩郎訳、新潮社。
ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』片山亜紀訳、平凡社ライブラリー。
ヴォルテール『カンディード』斉藤悦則訳、光文社古典新訳文庫。

ラヒリがイタリア語で書いた!という本が『別の言葉で』です。ベンガル語と英語の狭間で苦しんでいた彼女が、イタリア語という絶対的な外国語にたどり着くというのはなんだか感動的です。ウルフは文章が素晴らしい。しかも男性たちが集団でどうやって女性の人生を阻むのか、という分析が鋭いです。自分のなかにある異性を男性も女性も育むべきだ、という主張に納得してしまいました。ヴォルテールはシュールで楽しくて、真面目になりすぎてしまった現代小説の可能性を押し広げてくれる作品だと思います。本当にいい本です。

2015年12月12日土曜日

朝日新聞で今年の3冊選びました

12月8日付けの朝日新聞夕刊で今年の外国文学3冊選びました。

・パク・ミンギュ『亡き王女のためのパヴァーヌ』吉原育子訳(クオン)
・ミランダ・ジュライ『あなたを選んでくれるもの』岸本佐知子訳(新潮社)
・キルメン・ウリベ『ムシェ 小さな英雄の物語』金子奈美訳(白水社)

です。どれも本当に素晴らしい本です。御興味があれば。

2015年11月21日土曜日

Figaro Japonで『大人のための青春小説』10冊選びました

Figaro Japon2016年1月号で『大人のための青春小説』10冊選びました。
http://madamefigaro.jp/magazine/
取り上げた作品は以下の通りです。

J.D.サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』村上春樹訳、白水社、2006年。
チャールズ・ブコウスキー『勝手に生きろ!』都甲幸治訳、河出文庫、2007年。
チョン・セラン『アンダー・サンダー・テンダー』吉原育子訳、クオン、2015年。
アレハンドロ・サンブラ『盆栽/木々の私生活』松本健二訳、白水社、2013年。
パク・ミンギュ『亡き王女のためのパヴァーヌ』吉原育子訳、クオン、2015年。
チャック・パラニューク『ファイト・クラブ』池田真紀子訳、ハヤカワ文庫、2015年。
アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』 池田真紀子訳、ハヤカワ文庫、2015年。
デニス・ジョンソン『ジーザス・サン』柴田元幸訳、白水社、2009年。
イーユン・リー『独りでいるより優しくて』 篠森ゆりこ訳、河出書房新社、2015年。
ジェイ・ルービン『日々の光』柴田元幸・平塚隼介訳、新潮社、2015年。

どれも若さの輝きと悲しみが存分に味わえる作品になっていると思います。御興味があれば。

2015年11月18日水曜日

12月9日にHMVBooksで堀江敏幸さんとイベントをします

12月9日の夜7時から、渋谷のHMVBooksで堀江敏幸さんとイベントをします。
http://www.hmv.co.jp/st/event/22488/
http://www.hmv.co.jp/select/hmvbooks
HMVBooksって何だ?とお思いの方も多いでしょうが、これは明日19日の開店する、音楽と本を売る新業態のお店のようです。店内にはイベントスペースも多く設置され、たくさん楽しいイベントが開催される予定です。
イベント一覧はこちら。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1511060066/
僕もその一環としてお話させていただけることになりました。
僕の新刊『読んで、訳して、語り合う。』についてのトークがメインですが、もちろん堀江さんの小説や訳本など、いろんな話題にも広げていきたいです。今から楽しみです。

星野智幸さんとのイベントは明日19日です

明日11月19日に下北沢のB&Bで作家の星野智幸さんとイベントをします。
http://bookandbeer.com/event/20151119_toko_conversation/
対談集『読んで、訳して、語り合う。』や星野さんの名著『呪文』の話をします。ふるってご参加ください。

『ハックルベリー・フィンの冒険』についてインタビューを受けました

『フィナム・アンプラグド』2015年秋冬号で、『ハックルベリー・フィンの冒険』についてインタビューを受けました。
これを機会に『ハックルベリー・フィンの冒険』を光文社古典新訳文庫で読み直したのですが、凄まじくいい訳になっていますね。読みやすくて楽しくて、上下巻の長さを全然感じさせません。翻訳を担当した土屋京子さんって本当にすごいです。
それにしてもやっぱりトウェインっていいですね。古典らしくない古典って、究極の存在ではないですか。

2015年11月15日日曜日

墨田区立図書館のサイトに講演会の様子がアップされました

墨田区立図書館のサイトに、こないだの講演会の様子がアップされました。
https://www.library.sumida.tokyo.jp/infoevent?2&pid=600
本当にいろいろと良くしてくださり、図書館のスタッフの方には感謝の言葉もありません。もちろん知らしてくださった利用者の皆様、どうもありがとうございました。

2015年11月9日月曜日

朝日新聞に対談集『読んで、訳して、語り合う。』の紹介文でました

11月8日の朝日新聞に対談集『読んで、訳して、語り合う。』の紹介文がでました。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12057148.html
内容を的確につかんだ、素晴らしい文章だとおもいます。
本当にありがとうございます。

2015年11月8日日曜日

『本の雑誌』11月号新刊めったくたガイド書きました

『本の雑誌』11月号新刊めったくたガイド書きました。
http://www.webdoku.jp/
取り上げた本は以下の通りです。

ミランダ・ジュライ『あなたを選んでくれるもの』岸本佐知子訳、新潮社。
アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』池田真紀子訳、ハヤカワ文庫。
クヌート・ハムスン『ヴィクトリア』冨原眞弓訳、岩波文庫。

ミランダ・ジュライは前作『いちばんここに似合う人』も素晴らしかったですが、今回のも期待を裏切りません。『ペニーセイバー』という中古品を売り買いするミニコミ紙に載っていた人をひたすらジュライが訪ねていくという話なのですが、意外な出会いに満ちています。
ウェルシュの『トレインスポッティング』、映画は見たのですが、原作を読むのは初めてでした。あまりにもいい作品でびっくりしました。それにしてもトレインスポッティングって、駅で電車を見てはひたすらデータをノートに書き写す、という「電車見物」って意味だと知ってました?
ノーベル賞作家のハムスン作品が文庫で買えるというのも嬉しいですよね。チャールズ・ブコウスキーやジョン・ファンテも尊敬したハムスンですが、確かにかなり感情が剥き出しです。この調子で代表作『飢え』も文庫で出ないかな。

2015年11月7日土曜日

星野智幸『呪文』書評しました

星野智幸さんの『呪文』について、『すばる』2015年12月号で書評しました。
http://subaru.shueisha.co.jp/
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309023977/
『俺俺』や『夜は眠らない』に続いて、またもや力作の登場です。最近の星野さんの作品はどれも本当に素晴らしいですよね。今回も、現代日本に渦巻く絶望や無力感、暴力をリアルに捉えた作品になっています。根源的に考えることをこれほど実践している作家は珍しいのではないでしょうか。強くお奨めしたいです。

2015年11月6日金曜日

マイケル・エメリックさんとの対談が『早稲田文学』に載りました

マイケル・エメリックさんとの対談が『早稲田文学』2015年冬号に載りました。
http://www.bungaku.net/wasebun/magazine/index.html
タイトルは「幽霊としての翻訳家」です。楽しい対談になっていると思います。御興味があれば。

2015年11月5日木曜日

『反知性主義に陥らないための必読書70冊』に寄稿しました

 『反知性主義に陥らないための必読書70冊』(文藝春秋)に寄稿しました。
僕はジョン・ロック『知性の正しい導き方』(ちくま学芸文庫)について書いています。
ジョン・ロックって敷居が高い感じがしますけど、読んでみると本当に面白いですよね。
スピノザ『知性改善論』やデカルト『方法序説』などと並んでお奨めの一冊です。


2015年11月4日水曜日

ひきふね図書館で講演しました

2015年10月31日に墨田区立ひきふね図書館で講演しました。
講演タイトルは「本を読む、心を耕す」です。
http://www.library.sumida.tokyo.jp/infoevent?1&pid=577
主にフィッツジェラルドやジュノ・ディアスについてお話しました。きてくださった方々はほとんど近所の方ばかりだったのですが、とても好意的に聞いていただきました。終演後のコメントも温かく、墨田区ってとってもいいところだなあ、と思いました。
僕の拙い話を聞きにきてくださり、どうもありがとうございました。
図書館でお話しさせていただくのは今回が初めてだったのですが、新しい刺激を受けることができました。とても楽しかったです。

2015年10月11日日曜日

朝日新聞で芳川泰久先生と対談しました

朝日新聞で芳川泰久先生と対談しました。
http://www.asahi.com/articles/ASHB87KLKHB8UCVL01X.html
10月13日火曜日の夕刊に掲載される予定です。
「世界文学に「越境」の潮流」というタイトルで、複数の言語や文化を越えた作品が今後の世界文学の中心になっていくのではないか、と語り合いました。
芳川先生は最近、プルーストやフローベールに関する翻訳や評論を立て続けにだされています。その量も質もトップクラスです。どうして還暦を過ぎてもこれほどの圧倒的な仕事ができるのでしょう。本当に驚いてしまいます。
実際に会うと、朗らかで謙虚な人柄が思考の柔軟性を裏打ちしていることが良く分かります。目標とすべきこうした先輩と知り合うことができてすごく幸せです。

芳川泰久先生の最近のお仕事

著書
『謎とき 『失われた時を求めて』(新潮社)
『『ボヴァリー夫人』をごく私的に読む 自由間接話法とテクスト契約』(せりか書房)

翻訳
フローベール『ボヴァリー夫人』(新潮文庫)
プルースト『縮約・失われた時を求めて 全一冊』角田光代共訳(新潮社)

2015年10月10日土曜日

10月22日の朝吹真理子さんとのイベントが中止になりました

10月22日に神楽坂ラ・カグで行う予定だった朝吹真理子さんとのイベントですが、朝吹さん急病のため中止になりました。
この件に関するラ・カグのツイートは以下の通りです。

【sokoよりお知らせ】10月22日に開催を予定しておりました都甲幸治さんと朝吹真理子さんのイベントは、朝吹さんが急病によってご出演が困難となり、開催を中止することとなりました。楽しみにされていた皆様には、ご迷惑をお掛けいたしまして大変申し訳ございません。
心よりお詫び申し上げます。チケットを既にご購入されているお客様への払い戻しにつきましては、ご購入いただきましたpeatixにて行わせていただきます。私どもとしても残念でなりません。突然のお知らせで失礼いたしますが、何とぞご理解、ご了承の程、宜しくお願い申し上げます。

楽しみにしていてくださった方々、関係者のみなさま、本当に申し訳ございません。
と同時に、朝吹さんの一日も早い回復を心より願っております。

2015年10月4日日曜日

村上春樹『職業としての小説家』書評書きました

2015年10月2日の『週刊読書人』に村上春樹『職業としての小説家』の書評を書きました。
http://www.dokushojin.co.jp/
「自伝的エッセイ」という副題から人が想像する人生の細々としたことについては全く書かれていません。代わりに、周囲の評価にどう対処するか、誰の批評を訊くべきか、仕事に向かう心構えはどんなものか、など作家として生きていく上での知恵を詳細かつ親切に村上は語っています。
村上春樹がどんな思想のもとに作品を書き継いでいったのかを知りたい読者には最適な作品ですね。

2015年10月1日木曜日

11月19日にB&Bで星野智幸さんとイベントをします

11月19日に下北沢のB&Bで作家の星野智幸さんとイベントをします。
http://bookandbeer.com/event/20151119_toko_conversation/
10月に発売される僕の初対談集『読んで、訳して、語り合う。』に関連したイベントではありますが、星野さんの最新刊『呪文』についてもじっくり話します。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309023977/
『呪文』はここで一部立ち読みもできますよ。
『夜は終わらない』も傑作でしたが、何気ない商店街がカルト化する『呪文』もすごい作品です。どちらかといえば『俺俺』の系譜に近いでしょうか。実際に会ってみると星野さんは本当に柔らかい、繊細な感じの人ですが、作品はどれも凄まじいですよね。楽しみです。


2015年9月24日木曜日

田中千智さんの展覧会があります

10月2日から18日まで、横浜市民ギャラリーで田中千智さんの展覧会があります。
http://ycag.yafjp.org/our_exhibition/new-art-next-2015/
僕も翻訳者の一人として参加したドン・デリーロ『天使エスメラルダ』(新潮社)の表紙の絵を描いた人ですね。一度だけ福岡でお会いしましたが、素敵な方です。絵の実物はどれも大きいそうなので、僕もぜひ見に行こうと思っています。

2015年9月20日日曜日

『本の雑誌』10月号新刊めったくたガイド書きました

『本の雑誌』10月号の新刊めったくたガイドを書きました。
今回取り上げた本は以下の通りです。

チョン・セラン『アンダー・サンダー・テンダー』(吉川凪訳、クオン)
ウーリー・オルレブ『走れ、走って逃げろ』(母袋夏生訳、岩波少年文庫)
エドゥアルド・メンドサ『グルブ消息不明』(柳原孝敦訳、東宣出版)

チョン・セランの『アンダー・サンダー・テンダー』は韓国と北朝鮮の国境に近い町で繰り広げられる、ちょっと懐かしい青春物語です。主人公がドラえもんの弁当箱の話をしたり、登場人物の姉弟が安藤忠雄風の建築に住んでいたりして、急に出てくる日本アイテムにはドキッとさせられます。本当に繊細な物語で、素晴らしい作品だと思います。最近クオンはすごくいい書物を次々と出していますよね。

ウーリー・オルレブ『走れ、走って逃げろ』は少年がナチスの追跡を逃れてポーランドの森に入り込みます。実話が元になっているからでしょうか。表現がリアルで、読んでいで息つく暇もありません。時に親切にしてくれる人もいて、人間の残酷さと美しさがよくわかる作品です。エトガル・ケレット『突然ノックの音が』もそうですけど、母袋さんは素晴らしい作品を訳されていますよね。

エドゥアルド・メンドサ『グルブ消息不明』はスペインの作品で、地球にやってきた宇宙人が行方不明になった相棒を探して回る、というものです。舞台はバルセロナで、現代のスペインをポップに描いています。中南米の作品に比べてスペインのものはあんまり読んでいないんですけど、これはすごく面白いですよね。どうやってこういう作品を見つけてくるんでしょうか。素敵です。

2015年9月19日土曜日

イーユン・リー『独りでいるより優しくて』書評書きました

『FIGARO Japon』2015年11月号にイーユン・リー『独りでいるより優しくて』の書評を書きました。
http://madamefigaro.jp/
鋭い描写で定評のあるイーユン・リーですが、新作の本書は、大学生の毒殺事件を巡る若者たちの心理劇になっています。それが、天安門事件後の現代中国をどう捉えるかにまで繋がっていくところが読みどころです。
それにしても、前作『黄金の少年、エメラルドの少女』もそうでしたが、イーユン・リーは本当にいい作家ですね。来年3月に開催される第三回の東京国際文芸フェスティバルには、イーユン・リーもいらっしゃるようです。今から楽しみにしています。
http://tokyolitfest.com/

2015年9月13日日曜日

ジェイ・ルービン『日々の光』書評書きました

本日2015年9月13日付けの日本経済新聞書評欄にジェイ・ルービン『日々の光』の書評書きました。
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO91677940S5A910C1MY6000/
第二次大戦における日系人の強制収容をテーマに、日米の様々な人々が登場する小説になっています。ジェイ・ルービンは村上春樹などの翻訳者として、その優れた訳で知られていますが、小説家としても優秀なことがわかります。人種主義者の白人牧師、戦争に協力した日本の技師、苦しむ日系人の女性たちなど、様々に隔たった人々を内側から掴み、読者に伝えることに成功しています。主人公が本当の記憶を辿っていく過程は、まるでミステリーのように読者を引き込まずにはいられません。

2015年9月12日土曜日

岩城けい『Masato』書評書きました

『すばる』2015年10月号に岩城けい『Masato』の書評を書きました。
以下のリンクで全文を読むことができます。
http://subaru.shueisha.co.jp/books/1510_2.html
これほど日本から外国に同化していく過程を正確に捉えた作品は珍しいのではないでしょうか。英語圏の文化に抵抗する親と、その親に不満を抱く子供というのは、外国に移住した家族では普通の光景でしょうが、それが日本語で詳細に記されたというのは大きな意味があることだと思います。
英語が支配的な環境で、子供が何を行っているのか親が聞き取れなくなると、力関係まで逆転してしまうというのが恐ろしいところです。こういうのは、ジュノ・ディアスなど移民文学にはよく登場するモチーフですよね。
前作『さようなら、オレンジ』(ちくま文庫で今月出ました)もすごく面白かったのですが、今回の作品は文章の質も格段に向上して、読んでいて楽しい作品になっています。数年でこれほどの進化を遂げるというのは素晴らしい。
日本で普通に文学と考えられている作品とは趣は異なりますが、本作もまたすごい達成だと思います。

2015年8月18日火曜日

初の対談集『読んで、訳して、語り合う。』が発売されます

初の対談集『読んで、訳して、語り合う。』が10月9日にリットーミュージックから発売されます。
http://www.amazon.co.jp/dp/4845626519

目次は以下のとおりです。

いしいしんじ「越境する作家たち」
岸本佐知子「翻訳家ができるまで」
堀江敏幸「文芸で越境する」
内田樹、沼野充義「村上春樹の“決断"」
芳川泰久「『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をめぐって」
柴田元幸「アメリカ文学の境界線」
藤井光「マイノリティ、メタフィクション、現代小説のリアル」
星野智幸「世界のマイノリティ」
小野正嗣「わたしたちが大学生だったころ」

今までいろいろな場所でやってきた対談に、小野正嗣さんとの語り下ろし対談もつきました。
おまけに、西加奈子さんには力強い帯の言葉もいただきました。感謝しております。
すごく濃厚で楽しい対談集になったと、勝手に自分で思っております。
読み直してみて、しみじみいろんな人にお世話になってきたなあと感慨深かったです。
対談してくださったみなさま、関わったスタッフのみなさま、どうもありがとうございます。

2015年8月17日月曜日

『本の雑誌』9月号新刊めったくたガイド書きました

『本の雑誌』9月号に新刊めったくたガイドを書きました。
http://www.webdoku.jp/
今回取り上げた作品は以下のとおりです。

エリック・ホッファー『この時代の気質』柄谷行人訳、ちくま学芸文庫。
ブルース・チャトウィン『ウイダーの副王』旦 敬介訳、みすず書房。
ハニフ・クレイシ『言葉と爆弾』武田将明訳、法政大学出版局。

ホッファーは今の世の中だからこそ当てはまる感じがしますね。クレイシは『ロンドン・キルズ・ミー』などで一世を風靡しましたが、評論も素晴らしいことを初めて知りました。チャトウィンはやっぱりいいです。19世紀のブラジルとアフリカがこんなに繋がっていたなんて知りませんでした。

2015年8月16日日曜日

『早稲田文学』2015年秋号にデリーロ『ホワイト・ノイズ』最終回載りました

『早稲田文学』2015年秋号にデリーロ『ホワイト・ノイズ』の最終回が載りました。
http://www.bungaku.net/wasebun/magazine/wasebun2015au.html
長いこと続いた連載も終りかと思うと感慨深いです。とはいえ、まだ本の最後までは到達していません。残りの部分を加えて、水声社から刊行される予定です。がんばります。

2015年8月15日土曜日

又吉直樹『火花』書評書きました

共同通信に、又吉直樹『火花』の書評書きました。
http://www.oita-press.co.jp/1002000000/2015/08/09/KA20150724DH1424300010
全国の地方紙に掲載されています。
話題を集めている『火花』ですが、作品そのものの内容についての批評は意外と少ないようです。ですが実際に読んでみると、人間の世界を超越したイメージや、性の境界線が曖昧になる部分など、興味深い思考が息づいています。芸術論としての漫才、技術でもだめ、勢いでもだめ、両者のバランスでもだめ、ただ直感を研ぎ澄ませていくことだけが大切だ、というのは真理だと思いました。
書評では書き切れませんでしたが、沖縄二世の文学という面からも考察できるのではないかと思います。

2015年7月11日土曜日

『本の雑誌』8月号新刊めったくたガイド書きました

 『本の雑誌』2015年8月号に新刊めったくたガイドを書きました。
扱った作品は以下の通りです。

パク・ミンギュ『亡き王女のためのパヴァーヌ』(クオン)
J.M.クッツェー『マイケルK』(岩波文庫)
ホレス・マッコイ『彼らは廃馬を撃つ』 (白水uブックス)

パク・ミンギュの作品は衝撃でした。村上春樹のフォーマットを使いながら見事に書き換えていく手法に脱帽です。韓国文学恐るべしですね。
クッツェーはやっぱり凄いし、マッコイも面白かった。いい本は毎月どんどん出ているものですね。

2015年6月26日金曜日

7月3日にマイケル・エメリックさんと対談をします

7月3日金曜日の15時30分から、東京国際ブックフェアで翻訳家・日本文学研究者のマイケル・エメリックさん(カリフォルニア大学ロサンゼルス校准教授)と対談をします。タイトルは「世界文学と日本文学」です。場所は出版梓会ブース脇イベントスペースです。詳細はここ。

会場となる東京国際ブックフェアですが、無料の入場券が必要です。詳しくはサイトを見てみてください。http://www.bookfair.jp/
マイケルさんはよしもとばなな、高橋源一郎、川端康成などの翻訳で知られています。源氏物語の研究者でもあり、分厚い著書もあります。 若いのに本当にすごい人ですね。
The Tale of Genji: Translation, Canonization, and World Literature (Columbia University Press, 2013) 
詳細はここでわかります。
http://www.alc.ucla.edu/person/michael-emmerich/

2015年6月15日月曜日

『新潮』2015年7月号に筒井康隆について書きました

『新潮』2015年7月号に筒井康隆の『世界はゴ冗談』について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shincho/index.html
筒井康隆の作品には、フェミニズムだったりポストコロニアリズムだったりの立場を取っているとしか思えない作品がたくさんあります。彼のこうした活動は、世界を外側から見る眼から来ているのではないか、ということについて書きました。

『文學界』2015年7月号にジョン・ロックについて書きました

『文學界』2015年7月号にジョン・ロックの『知性の正しい使い方『について書きました。
http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/
「「反知性主義」に陥らないための必読書50冊」という企画で、僕も一節セレクトしました。
ジョン・ロックと言われるとちょっとハードルが高い感じがするかもしれませんが、読んでみれば気さくで、鋭くて、最高の書き手だとわかります。何百年も前に書かれたものなのに新しい、というのが凄いです。

2015年6月2日火曜日

la kaguのために10冊セレクトしました

神楽坂にある新潮社の元倉庫、現おしゃれ雑貨、イベントスペースであるla kaguのために10冊セレクトしました。
http://www.lakagu.com/
選書のタイトルは「多言語の鳴り響く日本文学」です。
日本文学をこんなふうに拡張してみたらどうだろう、ということで選びました。
具体的な10冊は以下の通りです。

- 金城一紀『GO』(角川文庫)
- 伊藤比呂美『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』(講談社文庫)
- 星野智幸『夜は終らない』(講談社)
- 田原『田原詩集』(思潮社現代詩文庫)
- 知里幸恵『アイヌ神謡集』(岩波文庫)
- 多和田葉子『雲をつかむ話』(講談社)
- カズオ・イシグロ『充たされざる者』(ハヤカワepi文庫)
- カレン・テイ・ヤマシタ『熱帯雨林の彼方』(新潮社)
- 吉田知子『脳天壊了』(景文館書店)
- 西成彦『バイリンガルな夢と憂鬱』(人文書院)

あとは
- リービ英雄『千々にくだけて』 (講談社文庫)
- 温又柔『来福の家』(集英社)
も入れたかったんですけど、残念。規定数を越えてしまいました。

『本の雑誌』2015年6月号で、翻訳文学40冊セレクトしました

『本の雑誌』2015年6月号で、この40年に出た翻訳文学40冊セレクトしました。
http://www.webdoku.jp/
創刊40周年ありがとう特大号ということで、この40年間に出た、僕が本当に好きな翻訳本ばかりを選んでみました。エッセイは翻訳家を中心としてまとめたのですが、あらためてどういう方にお世話になってきたかを確認するいい機会になったと思います。本当にどうもありがとうございます。

2015年5月26日火曜日

Is there more to American Literature than English?

先日、エッセイ「アメリカ文学って英語だけなの?」をアップしましたが、同エッセイの英語版もアップしました。
http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/dy/opinion/culture_150525.html
御興味があれば。

2015年5月12日火曜日

『早稲田文学』2015年夏号にデリーロ『ホワイト・ノイズ』第6回載りました

『早稲田文学』2015年夏号にドン・デリーロの『ホワイト・ノイズ』連載第6回が載りました。
http://www.bungaku.net/wasebun/magazine/wasebun2015sum.html
ゆっくりと着実に進んでいます。デリーロのテクストと日々向かい合うのが楽しいです。御興味があれば。

2015年5月11日月曜日

アメリカ文学って英語だけなの?

読売新聞のウェブ版にエッセイ「アメリカ文学って英語だけなの?」を書きました。
http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/opinion/culture_150511.html
ここは早稲田大学紹介ページみたいです。
多言語の響くアメリカ文学や日本文学、という最近、僕が関心のあるテーマを扱っています。
御興味があれば。

2015年5月10日日曜日

sizeとwidth

あのさ、靴を買うとき、何を気にしている? やっぱり一番はサイズだよね。あと見た目とか防水性とか、疲れにくさとかかな。履いていく場所と目的に合うかも重要だよね。
って、一つ忘れてないかな。
width(ワイズ、ウィズ)だよ。足の幅。人の足の幅って驚くほど違う。足も三次元の物体なんだから、縦の長さだけ計ってもなかなか自分の足に合う靴は買えない。
なのにウェブショップで、サイズは書いてあってもワイズは書いていないところが多いのはなぜだろう?
反対に、たとえばニューバランスのウェブショップでは当然のように女性用、男性用の区別やワイズが、サイズと並んで書いてある。女性と男性は骨の大きさも違うから当然だよね。
http://shop.newbalance.jp/
街でお店に入って靴を見てもらうと、指先に余裕があるし、幅もちゃんと入ってますしね、なんて言われる。でも中敷きを取り出してその上にのると、足の指がはみ出していたりするんだ。どういうこと? あと、ワイズDしかないスニーカーってよくある。日本人全員が同じ足幅なわけないじゃないか。
靴屋さんでみんなが自分のサイズとワイズをきちんと言うようになれば、腰痛の人も減ったりして、日本人全体がもっと健康になれるんじゃないかと夢想している。

2015年5月9日土曜日

李鳳宇・四方田犬彦『民族でも国家でもなく』(平凡社)

李鳳宇・四方田犬彦『民族でも国家でもなく』(平凡社)を読む。すごくいいね。
http://www.heibonsha.co.jp/book/b194019.html
そういえばシネカノンの映画、大好きだったなあ。アメリカの大学院にいたとき、『月はどっちに出ている』について映画の授業で発表して、韓国系アメリカ人の学生がとても強く反応してくれたのを思いだしながら読んだ。
それにしても、四方田犬彦さんは偉いね。これくらいの年代の知識人で、西洋一辺倒じゃなくて、アジアのこともしっかりと研究している人なんてかなり少ないんじゃないかな。エリアス・カネッティ『群衆と権力』について言及しながら、今日本社会を覆っているウェブ上の匿名の暴力に指摘している箇所には考えさせられた。これ、よくあるインターネット楽観論よりよっぽど説得力があるなあ。

2015年5月8日金曜日

フランス語

フランス語を大学で第二外国語として始めてから、もう四半世紀は越えているのか。それでも、ちょっと勉強しては何年もあく、というペースだから、全然上達しない。いまだに初級のあたりをふらふらとしている。
最近『コレクションフランス語』(白水社)を毎日ちょっとずつ読んでいるんだけど、これが面白い。
http://www.hakusuisha.co.jp/language/french-collection.php
簡単なようで骨があって。意外とフランス語を覚えていることを確認しながら、よくがんばっていたじゃないか、と昔の自分を褒めたりして。しかももとのバージョンは1988年だから、いい具合に古びている。
以前フランス語がものにならなかったのは、難しい本を読もうとしていたからだろう。そんな、大して語学力もないのに、ロラン・バルトやミシェル・フーコーを原語で読もうなんて、無茶もいいところだよね。結果、辞書を引きまくったあげく、何度も無残に挫折した。
最近は大人になったせいか、難しい本は偉い本だ、という思い込みもなくなった。すると、単純な会話の文章も楽しい。語学の本を作った人々が、どんなによく考えていたかがよくわかる。
この『コレクションフランス語』、以前は8巻あったんだけど、最近では5巻までしか書店では売っていない。まあ残りは古本で買えばいいのだが。うっかりしているあいだに長い時間が過ぎてしまったんだなあ、と思う。

2015年5月7日木曜日

中国語

2014年の10月からだから、中国語を勉強しだして半年以上経つのかな。
もちろんラジオ中国語も毎日聞いている。どれだけ聞いても知らないことが多くて、だから毎日が新鮮でいられる。
https://cgi2.nhk.or.jp/gogaku/chinese/
中国語で楽しいのは発音だ。とにかく、めっぽう難しい。chとzhの区別はしょっちゅう忘れるし、nとngの区別はいまだに聞き取れない。声調も急にわからなくなったりする。
けれども、だからこそ、だろうか。発音ができるようになったときの喜びもひとしおだ。中国人の先生にも習っているのだが、ごくたまに褒められると、天にも昇る心地である。
こんなにもたやすく嬉しくなれるのだから、語学はやめられない。
中国語を勉強していると、日本語の核心部分に、中国語がDNAとしてしっかりと存在することがわかる。中国語、中国文化、中国の世界観や価値観は感じを通じて我々日本語話者の中に常にある。だから対象化して考えることが難しい。だって自分自身、あるいは自分の親みたいなもんだからね。

2015年5月6日水曜日

韓国語

NHKのラジオ講座で韓国語を学び始めて一カ月経った。
インターネットのストリーミングで聞いているから、家でも職場でも、どんな時間でも聞ける。
高校時代、ラジオ英会話を聞いていたころを思いだす。学校に行く前に、毎日ラジオに耳を傾ける。不便だったけど、でもそれが修行っぽくて、けっこう良かった記憶がある。
最初は僕を拒む壁のようだったハングルが、やがて音になり、意味を持ち始める。それがとても楽しい。
そして日本語との絶妙の距離感もいい。驚くほど似ていて、でもしっかりと異なっている。
日本や日本語について考えるのに、韓国語を学ぶのはとてもいいのかもしれない。

2015年5月1日金曜日

5月17日にくぼたのぞみさんとクッツェーについて対談をします

5月17日の14時から、くぼたのぞみさんとクッツェー『マイケルK』について対談をします。
https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-South-Store/20150429105602.html
場所は紀伊國屋書店新宿南店で、会場は6階イベントスペース、ちょうど洋書売り場の真ん中です。
クッツェーの作品はどれも素晴らしいのですが、中でも『マイケルK』は飛び抜けています。戦争をかいくぐって放浪するマイケルが、作物を育てることに強烈な喜びを覚えるシーンは、我々に多くを教えてくれます。
単行本版、ちくま文庫版と続いてきた『マイケルK』ですが、このたび岩波文庫から改訳決定版がでました。クッツェーがついに古典文学として認められたようでとても嬉しいです。

2015年4月22日水曜日

ケレット『突然ノックの音が』書評書きました

こないだ来日したエトガル・ケレット『突然ノックの音が』の書評をFigaro Japon 6月号に書きました。
http://madamefigaro.jp/magazine/
本人の話もとても面白かったですが、本もなかなかの素晴らしさです。星新一みたいなショートショートと思いきや、イスラエルの現実も入ってきて考えさせられます。読んで損はない一冊です。

2015年4月18日土曜日

東直子さん『晴れ女の耳』帯文を書きました

東直子さんの新刊『晴れ女の耳』(KADOKAWA)の帯文を書かせていただきました。http://www.kadokawa.co.jp/product/321412000167/
読んでいると物語の世界にどんどん引き込まれます。御興味があれば、ぜひ!
それから、これに関連したイベントがB&Bで5月10日にあるようです。
http://bookandbeer.com/blog/event/20150510_ficciones/
東直子さんと、藤谷治さんの対談ですね。
藤谷さんは2014年の織田作之助賞もとっておられますよね。おめでとうございます。

2015年4月16日木曜日

星野智幸さんと『三田文学』で対談しました

星野智幸さんと『三田文学』2015年春号で対談しました。タイトルは「世界とマイノリティ」です。
http://www.mitabungaku.jp/
星野さんとじっくり話したのは今回が初めてです。それなのに話があふれ出て止まりません。まるでずっと前から親しい友人だったみたいです。これも星野さんの優しくて強い人格と深い思索ゆえのことでしょう。こんなことってあるんですね。
主に星野さんの読売文学賞受賞作『夜は終わらない』(講談社)について語っていますが、話題はどんどん拡がっていくばかりです。
星野さんの新作「呪文」(『文藝』2015年夏号掲載)も傑作ですよ。『俺俺』(新潮文庫)がツボだった方には特におすすめです。

2015年4月7日火曜日

『THE BOOKS green』 に『狂喜の読み屋』が取り上げられました

書店員さんがお勧めの本を紹介する書籍『THE BOOKS green』 (ミシマ社)に、拙著『狂喜の読み屋』が紹介されました。
書いてくださったのは下北沢で話題の書店、B&Bの寺島さやかさんです。素敵な書店だとは思ってましたが、こんなふうに力がある方がいらしたのですね。やっぱり。
ちなみに、見開きで隣は朝吹真理子さんの『きことわ』(新潮文庫)です。僕はこの本が大好きなので、なんだか嬉しいです。

2015年4月5日日曜日

伊坂幸太郎『あるキング 完全版』文庫解説書きました

伊坂幸太郎さんの小説『あるキング 完全版』の文庫版の解説を書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/book/125028/
仙台(に限りなく近い都市)の弱小球団にある天才選手が入ってきます。全ての記録を塗り替える大ヒーローの素質を持ちながら、なぜか世間は彼に味方をしません。むしろ、才能を潰そうとあの手この手でせまってきます。正義の名において嫉妬による暴力がまかり通る世界で、彼はどう花開いていくのでしょうか。
この新潮文庫版『あるキング』には、雑誌連載版、単行本版、徳間文庫版と、三つのバージョンが収録され、さらに柴田元幸さんによる解説と伊坂幸太郎さん本人のインタビュー、そして不肖私の書いた解説と、すごく複雑な構成になっています。微妙に、けれども確実に違う三つの『あるキング』を読み比べることで、伊坂光太郎という作家がどんなふうに創作しているのか、という舞台裏までを読者は楽しむことができるでしょう。
僕としては、締め切りぎりぎりになってもまだ細かく文章を直し続ける伊坂さんの気迫に圧倒されました。この人から学ぶべきことは多いです。

2015年4月3日金曜日

パラニューク『ファイト・クラブ』文庫版解説書きました

チャック・パラニュークの『ファイト・クラブ』文庫改訳新版の解説を書きました。
http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000012664/
ブラッド・ピットとエドワード・ノートン主演の映画版で有名な本作ですが、たんなる原作とは全く違います。息をつかせぬほど面白い展開と深い思想的な内容は、現代アメリカ文学の古典と言ってもいいのではないでしょうか。つくづくパラニュークはすごい作家です。
今回、非常に素晴らしい翻訳に恵まれて、ますます読者が増えるのではないかと期待しています。

2015年4月1日水曜日

『生き延びるための』『21世紀の世界文学』2冊が電子書籍になります

新潮社から発売されている『生き延びるための世界文学』『21世紀の世界文学30冊を読む』の2冊が電子書籍になります。
http://www.shinchosha.co.jp/book/332321/
http://www.shinchosha.co.jp/book/332322/
両方とも、kindle版として4月10日から買えるようです。
ご興味があれば。

(4月3日付記)
同じく4月10日から、iBookstoreでも買えるようです。
http://www.apple.com/jp/ibooks/

(4月9日付記)
明日10日から、紀伊国屋でも買えます。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0243129

(4月10日付記)
けっこういろんなところで買えるみたいですね。
http://www.shincho-live.jp/ebook/result_detail.php?code=E020921
http://www.shincho-live.jp/ebook/result_detail.php?code=E020911

2015年3月31日火曜日

『グランタ』日本版2号にエッセイを書きました

『グランタ』日本版2号「ベスト若手作家特集のベスト」にエッセイ「世界一の文芸誌」を書きました。
http://www.bungaku.net/wasebun/gj/index.html
イギリスの文芸誌『グランタ』は定期的に英語やその他の言語で書いている若手作家のベスト特集を行っています。今回はそのなかでも選りすぐりの作品を日本語でお届けしようという、日本独自の企画になっています。カズオ・イシグロの新作の紹介など、耳寄り情報もいっぱいですよ。
僕はエッセイで、『グランタ』はどういう雑誌なのか、そしてベスト若手作家特集をいかに真剣にスタッフが選んでいるかについて書きました。語興味があれは。

2015年3月16日月曜日

ジュノ・ディアスと円城塔の対談がWIREDで紹介されました

3月2日に神楽坂のla kaguで行ったジュノ・ディアスと円城塔の対談がWIREDで紹介されました。
http://wired.jp/2015/03/15/session-literature/
僕はこのイベントの司会をしました。
移民と文学の関係とか読書の意義、未来の捉え方など、一時間半のイベントのエッセンスがしっかりと凝縮されています。記事を書いたSHIMPEI MAKINOという方が英語と日本語の両方をきちんと理解しながら的確に文章にしているということがよくわかる記事でした。まさにWIRED恐るべし、です。

2015年2月23日月曜日

『世界文学としての村上春樹』座談会に参加しました

柴田勝二・加藤雄二編『世界文学としての村上春樹』(東京外国語大学出版会)の座談会に参加しました。
http://www.tufs.ac.jp/blog/tufspub/
すごい先輩たちと意見を交わすことでできる貴重な機会でした。御興味があれば。

2015年2月22日日曜日

2月27日にエトガル・ケレットと福永信の対談があります

2月27日にエトガル・ケレットと福永信の対談があります。
http://peatix.com/event/72544
28日にはケレットさんと円城塔さんの対談があり、僕が司会をするのですが、その前日には神楽坂のラ・カグでこんなイベントもあります。語興味がある方はぜひ。

3月3日にジュノ・ディアスと円城塔の対談で司会をします

3月3日にジュノ・ディアスと円城塔の対談で司会をします。
http://peatix.com/event/74844
時間は19時から、入場料は2000円です。事前の予約が必要になります。
『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』『こうしてお前は彼女にフラれる』等で知られるディアスですが、実は大のSFずきです。じっさい、次回長篇の一部である短篇「モンストロ」はイスパニョーラ島を謎の怪物が襲うSF作品になっています。
SFにも造詣の深い円城さんとディアスさんの対談は本当に楽しみですね。
なお、「モンストロ」は拙著『生き延びるための世界文学』に収録されています。

2月28日にエトガル・ケレットと円城塔の対談で司会をします

2月28日にエトガル・ケレットと円城塔の対談で司会をします。
http://www.shinchosha.co.jp/event/blog/20150228-2.html
時間は15時から、入場は無料ですが、予約が必要です。
新刊『突然ノックの音が』でもわかる通り、超短篇の名手であるケレットさんと、不思議な味の作品で知られる円城塔さんどういうお話をされるのでしょうか。今から楽しみです。

2月25日にジュノ・ディアスが講演をします

2月25日にジュノ・ディアスがセルバンテス・センターで講演をします。
http://tokio.cervantes.es/FichasCultura/Ficha98979_67_25.htm
夜7時スタートで、入場は無料、ただしウェブサイトからの予約が必要なようです。
僕は紹介ということで少しだけしゃべります。使用言語は日本語とスペイン語、ジュノのスペイン語を聞ける数少ない機会になると思います。とはいえ日本語の通訳もつきますのでご安心を。

2015年1月27日火曜日

BBCが選ぶ21世紀の長篇ベスト1位にディアス『オスカー・ワオ』が選ばれました

BBCが選ぶ21世紀の長篇ベスト1位にジュノ・ディアスの『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』が選ばれました。
http://www.bbc.com/culture/story/20150119-the-21st-centurys-12-best-novels
非常に衝撃的な結果ですね。世界中の人にここまで愛されている本書の日本語版をぜひ!
http://www.shinchosha.co.jp/book/590089/

紀伊國屋書店「キノベス!2015」に『狂喜の読み屋』がランクインしました

紀伊國屋書店「キノベス!2015」に『狂喜の読み屋』(共和国)が21位でランクインしました。
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201501237100/
本当に、信じられないほどありがたいです。読んでいただいた方々、紀伊國屋書店の方々、そしてなによりも共和国の下平尾直さん、本当にどうもありがとうございました。
とても嬉しいです。

紀伊國屋じんぶん大賞2015に『生き延びるための世界文学』がランクインしました

紀伊國屋じんぶん大賞2015に『生き延びるための世界文学--21世紀の24冊』(新潮社)が29位でランクインしました。
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201501237103/
支えてくれた読者の皆様、新潮社の方々、紀伊國屋書店の方々、本当にどうもありがとうございます。とても光栄です。これからもいっそう精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いします。