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2014年8月31日日曜日

『波』9月号にディアス『ハイウェイとゴミ溜め』について書きました

このたび、久しぶり復刊されるのを記念して『波』9月号にジュノ・ディアスの『ハイウェイとゴミ溜め』について書きました。
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/590004.html
ここで紹介文の全体が読めます。
ジュノ・ディアスには今のところ『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』、『こうしてお前は彼女にフラれる』とこの『ハイウェイとゴミ溜め』』の三冊しか著作がありません。『ハイウェイ』は1998年にクレストブックスで出たのですが、ながらく入手できない状態が続いていました。
このたび、めでたく復刊されたようです。すでにジュンク堂のサイトでは在庫ありになっていますね。
http://www.junkudo.co.jp/mj/products/detail.php?product_id=0198524135

『波』8月号に坂口恭平『徘徊タクシー』について書きました

『波』8月号に坂口恭平の『徘徊タクシー』について書きました。
ここで全文を読むことができます。
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/335951.html
僕は坂口恭平の文章も絵もDVDも写真も全部好きで、かなりの数の本を読んできました。ブログにも好きだ好きだと書いていたら、書評の仕事をいただいてしまいました。光栄なことです。
坂口恭平のやっていることを一言で表すなら、「過去からの声に耳を澄ますこと」じゃないかと思って書いてみました。平坦で退屈な現代を切り裂く坂口恭平の言葉に、耳を傾けていただければ嬉しいです。

2014年8月22日金曜日

8月28日にくぼたのぞみさんと田尻芳樹先生とクッツェーについてイベントをします

8月28日にジュンク堂池袋店で、くぼたのぞみさんと田尻芳樹先生とクッツェーについてイベントをします。
http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=6379
クッツェーの自伝的な作品『サマータイム、青年時代、少年時代―辺境からの三つの〈自伝〉』について三人で話します。とはいえ、訳者のくぼたさん、研究者の田尻先生と日本でいちばんクッツェーについて詳しいお二人を迎えて、僕は司会者としていろいろと訊ねる、という流れになると思います。きっと楽しいお話を聞けるんじゃないかと楽しみにしています。
読んでみるとわかりますけど、これはすごくいい本です。今までけっこう前衛的な作品としてクッツェーの著作を読んできましたけど、この本を読んで、むしろ南アフリカの歴史や生活と結びつけて考えた方がいいんじゃないかと、と思うようになりました。
クッツェーは20年ほど前、『ペテルブルグの文豪』を読んで以来、大好きな作家です。『悪い年の日記』も早く翻訳がでないかなあ、なんて思っています。違う視点でページが上下に分かれて記述されている、なんて僕の大好物なんですけどね。期待通り、男の情けなさがてんこ盛りだし。