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2014年4月12日土曜日

週刊現代にポール・オースター『写字室の旅』 について書きました

週刊現代4/26号にポール・オースター『写字室の旅』(柴田元幸訳、新潮社)について書きました。
オースターは現在、『ムーン・パレス』(新潮文庫)以降の物語が強い諸作品がよく読まれていますが、サミュエル・ベケットやモーリス・ブランショなどに影響を受けた初期の作品の魅力も捨てがたいです。ちなみに、僕はオースターの最高傑作は『最後の物たちの国で』(白水Uブックス)だといまだ思い込んでいます。
今回の作品はオースター初期の魅力がまた戻ってきた点で画期的なのではないでしょうか。『写字室の旅』を通じて、抽象的でミニマルなオースターの魅力に再び気づいていただければ嬉しいです。