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2014年2月22日土曜日

GRANTA JAPAN with 早稲田文学 01

『GRANTA JAPAN with 早稲田文学 01』が3月1日に発売されます。
僕はタオ・リンの『ファイナルファンタジーⅥ』という短篇を翻訳しています。明らかにタオ・リンだと思われる主人公が、『ファイナルファンタジーⅥ』をやったり太宰治『人間失格』を読んだりしながら、台湾人の両親と日本について語り合う、という作品です。なんてことない話しか書くまい、という最近のタオ・リンの凄味が詰まった作品です。
RPG関連の監修はジュノ・ディアス『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』に続いて岡和田晃さんにやっていただきました。これほど何でも知っている人が他に世の中にいるんでしょうか。僕よりかなり若い方ですが、本当に尊敬しています。
他にも、目次を見るとなにやら楽しそうな雑誌になっています。今回はイギリス側が日本の作品をチョイスしているので、海外の人にはこういう作家が面白いんだ、ということがわかるのも興味深いです。

村田沙耶香「清潔な結婚」
岡田利規「ブレックファスト」
デイヴィッド・ミッチェル「ミスタードーナツによる主題の変奏」(藤井光訳)
ルース・オゼキ「つながり」(久保尚美訳)
中島京子「おぼえていること、忘れてしまったこと」
タオ・リン「ファイナルファンタジーVI」(都甲幸治訳)
川上弘美「Blue moon」
小山田浩子「彼岸花」
ピコ・アイヤー「パッケージの美しさ」(小山太一訳)
キミコ・ハーン「日本の蛍烏賊を見ると」(阿部公彦訳)
濱田祐史「Primal Mountain」 アンドレス・フェリペ・ソラーノ「豚皮」(柳原孝敦訳)
円城塔「Printable」
デイヴィッド・ピース「戦争のあと、戦争のまえ――九曲橋の上の芥川龍之介、上海、一九二一年」(近藤隆文訳)
アダム・ジョンソン「屍肉食動物(スカベンジャーズ)」(堀江里美訳)
うつゆみこ「はこぶねのそと」
本谷有希子「〈この町から〉」
レベッカ・ソルニット「到着ゲート」(高月園子訳)
星野智幸「ピンク」
横田大輔「from Site」